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2017年04月23日 [トヨタ:レクサス]
セルシオ30後期スマートキー全紛失
セルシオの鍵
1989年、世界的トップレベルの静粛性や乗り心地を実現したセルシオの登場ですが、鍵の仕組みも大きく変わってきました。発売時点から積極的にイモビライザーを導入し、全車標準搭載となっております。最近のようなプッシュスタート方式にはなっていないものの、ツイストノブタイプという、ツマミを捻るとエンジンがかかるタイプは、当時は革命的な導入になっております。また、年代ではなくグレードによって、型式が変わっているのもセルシオの特徴といえるでしょう。同じ年式でも、C仕様以外は30系で、C仕様のみ31系といった型式に区別をつけてあります。鍵のタイプも型式にあわせ、鍵を差し込む「キーシリンダー型」と現在のような箱型の「スマートキー型」と分かれています。しかしながら、この頃の鍵には「マスターキーとサブキー」という機能面が異なる鍵をワンセットで提供するという考え方が主流となっておりました。「マスターキー」をお使いの場合と、「サブキー」を利用する場合ではエンジン始動方法も異なり、「サブキー」の場合、現在のスマートキーのように、ポケットに入れたままエンジンを始動するような事は出来ませんでした。また、最大の弱点として、「サブキー」からのスペアキー作製はディーラーに相談すると、車内コンピュターを一式交換しないといけないため、非常に高額となっておりました。なお、セルシオの正当後継車レクサス・LSになってからは、プッシュスタートが導入となっております。
セルシオのスマートキーは、トヨタ車で一般的に利用されているスマートキーとは異なり、独自のオリジナル形状です。エンジンを掛けるときには、スマートキーの先を挿れて回したり、ドアの施錠の際には、金属の「カギ足」部分を取り出して利用する事も出来ます。通常は、鍵をポケットなどに入れたままご利用出来ますので、あまり利用の機会は訪れないかもしれませんが、スマートキーの電池切れの場合には、緊急的にこういった利用方法が出来るような配慮があります。
セルシオには全車標準でイモビライザー機能が入っています
スペアキーの作製や紛失状態からの鍵作成など、新たに鍵を追加するケースでは、「盗難防止装置:イモビライザー」が搭載されているかどうかにより、作業内容や見積が変わってきます。イモビライザーの機能を簡単に説明いたしますと、セルシオの車内に小さな制御用コンピューターが入っており、鍵にもチップ型の通信機が入っております。あらかじめ、車内のコンピューターには利用する鍵が登録されており、その鍵以外では、「エンジン始動」が行えないように制御してあります。そのため、イモビライザー機能が搭載されているプリウスで新たに鍵を追加するのであれば、車内コンピューターの編集作業も必要となります。
マスターキーとサブキーについて
セルシオに限らず、トヨタ車のある一定の期間は、「マスターキー」と「サブキー」という機能面が異なる鍵をワンセットで提供するという考え方が主流となっておりました。多くのケースでは、「キーレスキータイプのマスターキー」と「キーレス機能がないサブキー」といった組み合わせでしたが、必ずしも、キーレス機能がないものがサブキーというわけではないため、こちらも混乱を生じやすいところです。